個展を開催する、コンクールに出品する、あるいは作品の記録集を作るなど、自分の絵画表現を社会の中で自立した作家としてどのように継続、発表していくのかを考えながら、作品制作をする集中ゼミです。ゼミでは講師と受講生がコミュニケーションを取りながら相互の意見を交換し、独自の絵画表現を目指します。
作品は発想力、造形力、構成力、デッサン力、表現力などにより生まれると言われています。これは日本画や油彩画のみならず、全ての造形表現に共通する基本でもあります。
ゼミでは、内田あぐり作品のレクチャーから始まり、参加する方たちが持参するポートフォリオやこれまで描いたデッサン、エスキース、作品を見ながら、どのような作家を目指していくのか、将来の目標やモチベーションの維持など、講師からの指導や助言を行いながらアトリエで制作をします。
11月は舞踏家によるムーヴィングドローイングを行い、人体を描くことで自然の一部である人体や空間性、身体性などを学びます。
2月は「画廊 楽Ⅱ」において、「BITO展示ゼミ」という展示に関する実質的な指導を行い、受講生によるグループの展覧会を開催します。展覧会のネーミング、チラシやDMなどのデザイン、広報、展示プランなど、自分たちの展覧会をどのように構成、運営していくのかを学びます。主にゼミで制作した作品を中心として、作品の設営方法などを実際のギャラリーで実習し、1週間の会期で展覧会を開催します。
《講師》内田あぐり先生(画家)
《日程》2025年10月11日(土)、11月1日(土)、12月13日(土)、2026年1月10日(土)、2026年2月9日(月)の全5回
《募集人数》10名(*このゼミは6名以上から開講となります)
・参加条件:すべてのスケジュールに参加できる方。
・対象:平面作品(日本画・油彩・版画・アクリルその他)を制作している方であればジャンル年齢は問いません。
一般、フリーランス、学生の場合は大学生以上の方。
(日本語でのコミュニケーションが問題なくできる方)
《開催場所》BITO横浜美術研究所B1Fアトリエ
横浜市中区翁町1-3小原ビルB1F
※楽絵画教室・画廊楽と同じビルです
《受講料》69,300円(税込)全5回
(身体性とドローイングのモデル代、展示ゼミのギャラリー会場費も受講料に含まれます)
《講座スケジュール》
【第1回】2025年10月11日(土)12:00~16:00
ガイダンス。内田あぐりの作品レクチャーを通して、表現を探求し続ける姿勢や考え方、作家として生きる受講生自身の姿、表現の構想や方向性を探ります。各自持参したポートフォリオやエスキースなどを見ながら、これからの作品について考えます。
【第2回】2025年11月1日(土)12:00~17:00
身体性とドローイング「舞踏家を描く」
舞踏家をモデルにムーヴィングドローイングを行います。舞踏家の動きや表現を鑑賞し、作品に繋がるイメージを生み出すドローイングを目指します。
【第3回】2025年12月13日(土)及び [第4回]2026年1月10日(土)12:00~16:00
アトリエでの実技・研究制作指導
【第4回】2026年1月10日(土)12:00~16:00
アトリエでの実技・研究制作指導。2月の展覧会へ向けての準備。
【第5回】2026年2月9日(月)10:00~13:00
展示ゼミ。展覧会の作品搬入と設営作業の実習。ギャラリー会場で実際の設営、会場構成、キャプション、照明など実習します。
※展覧会ゼミ展 2026年2月9日(月)~15日(日) 会場:画廊楽2F
《備考》
*アトリエに作品(30号まで1点)と画材(専用道具箱1個)を保管できます
*授業日は講師出講時間以外もアトリエを使用できます(10:00~20:00)
*研究制作時に作品を持参する場合は、100号は2点まで、50号は3点まで、30号までは4点までとします。
アトリエ保管できない作品は基本的に授業日に持参・持ち帰りをしていただきます。
《お問い合わせ・お申込み先》
BITO横浜美術研究所
お問合せはこちらから
TEL 080-5891-1132(担当:杉澤 平日10:00~17:00)
※リーフレット郵送をご希望の方はご住所をお知らせください。
※お申込みの際に簡単なプロフィールを添えてください
【講師略歴】
内田あぐり Aguri Uchida
東京都港区生まれ。
1975年武蔵野美術大学大学院日本画コース修了。
1981年創画展で創画会賞受賞(同87、91)、会員に推挙される。
1993年文化庁芸術家在外研修員として渡仏、第12回山種美術館賞展で大賞受賞。
2002年第1回東山魁夷記念日経日本画大賞受賞。
2003-04武蔵野美術大学在外研修員として渡米。
2019年第68回神奈川文化賞受賞。
2021年第2回JAPA天心賞で大賞受賞(2022年に受賞記念展「ながれ」開催)2021年書籍「膠を旅する」監修(国書刊行会より刊行)。
2022年令和4年度地域文化功労者文部科学大臣表彰。
身体をテーマとして、絵画において人間の存在を示すものは何かという根源的な問題に向き合う一方で、古典的な素材や技法を駆使しながら様々な表現方法を先鋭的に用いた作品に特徴がある。
最近の個展に原爆の図丸木美術館(埼玉)、神奈川県立近代美術館葉山で特集展示(神奈川)、佐喜眞美術館(沖縄)、浜松市秋野不矩美術館(静岡)、日本橋高島屋美術画廊X(東京)などがある。
現在、武蔵野美術大学名誉教授。